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2007年10月 8日 (月)

【濡れた赫い糸】

今日のお題 【濡れた赫い糸】
僕・コレそんな嫌いじゃないYO
珍しいでしょ?僕が 【皆月】 意外で望月ワールド肯定 (爆

望月ワールドに 「性愛至上主義」 みたいのを感じ、共感しきれない部分はある
抱きさえすれば女性は満足してくれるんだろか?解り合えるんだろか?
男から見ればシンプル至極で有難いコトですがw
地位も名誉もカネも無くて、隣に居るのは女だけ
そこまで突き詰めた世界、動物ラインまで落とし込むことで、ヒトの本質を見たいのかも解りません

まま、僕は意外とシャイなアンチキショウなので (は
そのアタリはさておき、望月監督の撮るカズキ殿はオイシイ思う
アンダーグラウンド臭も 「キタムラ印」 ですよね
でもね、これは、誰が撮っても撮れる思う、なんせ素材がイイのだから
そういう御約束も押さえつつ 「シゲルはアホやけどしゃあないな」 思わせてしまう、憎めなさ
ダメ男だけど、優しいトコロはあって、ダメゆえにツメが甘く、いっちょまえに傷ついたりもする
そんな人間らしい柔らかい役を与えてくれるのは、望月監督だったりすんじゃないかな
監督もそんな細やかさに応えてくれるカズキ殿を買っているのだと思う
まま・女の子は、そういう機微に 「切な~い」 ってなるんだろな
うん・別に間違っちゃいないよ、ダメさゆえに人間の温度が出てて、ソレを感じ取ってくれてるってコトだ

また、この作品に関しては笑えないモノを笑いにしてしまう面白さがあります
そこが僕的に見易かった
って・コントみたくドッカンドッカン笑えるモノとは違うYO(タリ前

さて、以下・スジ追いツッコミレビュ

久振りの長文YO

………………………………………………………………………………

【濡れた赫い糸】 2005公開

クラブで出逢った一美@高岡女史に一目惚れしてしまう茂@カズキ殿
彼女は娼婦だそうで、居合わせたナカさん@奥田氏曰く 「ヤッカイな女だけどw」

それでも構わない茂
彼女との平穏な暮らしを夢見るも…一美みてぇなオンナが続くワケないやん? (爆
彼女は出所してきた893組長@ダンナの元へ帰ってしまう
「男は自分に傅いて当たり前」 なんだろな、ダンナにも執着無さそうで
ある意味不幸ですよね、ありきたりの幸せでは満たされないてな

で、茂は一美奪還とダンナをボウガンで狙撃に赴くも自分の足を誤射してみる
オマエ…何がしたいねや? (爆
見下す一美の目ったらナイ (泣
ぁあ…ダメすぎる

一美を諦め、勤め先もクビになり、落ちてゆく茂
ホストになってみる
先述の狙撃失敗で返り討ちのボッコ・川に遺棄され、そこで拾ったチラシが発端
ソレ…どんな生き方 (爆

まま・金持ちマダムを捕まえて、893っぽい元締めとも懇意になって、意外と順調な裏街道
自分のカラダで稼ぐでなしに、オンナ使った元締めに…そんな欲が出てきた時
恵利と出会う
オヤジを騙して、カネだけ取ってホテルから逃げようとした彼女を捕まえるが、脅しても殴っても、全然怖がってくれない (爆
茂のオーラって一体…
男のメンツとしたら非常に厳しいす (爆
そんなトコからか、そのまま彼女を抱いてしまう

恵利は茂に惚れて、一緒に居たいと
そんな子にカラダ売らせようとする茂も悪いんですが、恵利のクレイジーさったらハンパない
元のまっとうな勤め先、茂をクビにした社長を鉄パイプで襲撃したり
茂に詰問されると「ウチは病気なんじゃぁあぁぁぁぁああああ」 ゲロゲロ血を吐いてみたり
【ミザリー】 って映画ご存知ですか?すげぇ怖いけど、怖いモノ見たさで気になってしまう
そんなイキヲイがあります (何
彼女、白血病になって休業してましたよね…シャレならんす
そんなん含めて、頑張って欲しいなぁ…シミジミ想いました

彼女を893っぽい人を通じて、娼婦に仕立てるのですが…甘かった
「妊娠してる上に病気持ち (滝汗」
元締めに殺されそうになり、逃げ延びたのはナカさんの居る 「忍山」

「忍山」で穏やかな暮らしが始まる
毎日ラジオ体操と御参りを欠かさない、世の中から置いてかれた様な色町@忍山
893とも関係ない、外界を遮断して、独自の平和を守る街
体を売って糧を得る女を守り、支える男衆
フツーこんな商売決してシアワセでない
でも、漂うユルイ空気が、何故か温かく見えてしまう
リーダー格のナカさん@奥田氏はどのオンナも可愛いと公平に愛してる
過去に彼を取り合って大モメしたオンナ達も「ナカさんが困るから」で仲良くしてる
修羅場回想をストップモーションであえて滑稽に見せるのがイイ
「ありえねぇ」を「いや・ヤツなら…」思わせてしまう

「売春はイヤ」だけど「茂と一緒に居られる」恵利も落ち着いてきた
茂なりに此処で生きるコトにヤル気を持ったらしく、女の子を増やそうとホテトル嬢を呼ぶ
短絡的だよな…ホント・コイツは(爆
で、来たのが「ありえなく巨漢なオンナ」 (爆
「チェンジしましょうか?」そんな彼女が可愛そうになって、抱く
ナカさんが周囲の反対を押し切って茂を迎え入れたのは、こういうトコなんだろな
「後継者」としての素養を見たんだろな

「オンナとして扱ってもらいたくて、こういう仕事を…ダメだった…でも・アンタは違った!」
巨漢チャンのいじらしさがほっとけず、ダメ元で連れ帰ることに
忍山の経営者夫妻は断るどころか「こういう娘が好きなお客サンも居るんや」予想外(爆
いやね、笑ろたら失礼なんですけど、なんか温かいモノを感じたよ

巨漢チャンも馴染んできたとこで、ナカさんが恒例の慰安旅行に女の子を連れ出す
帰路 「ウチは茂が居ないとダメ~」 甘える恵利に「ウチも」 対抗する巨漢チャン (萌
したら恵利がですね、走ってる車から巨漢チャンを突き落とすんですよ (汗
いや…凄いね (絶句
茂の無節操な優しさは、時として悲劇を招く…
って、その体躯ゆえ無傷の巨漢チャン(爆
いや…笑っちゃいけない
咎められ、逃げ出す恵利を追い詰める茂、さすがに怒りますわな
茂が責めると 「ウチは病気なんじゃぁああぁああ」 毎度絶妙のタイミングで吐血する恵利
ジツは血糊袋を噛んでた自演・激昂する茂
「オマエは俺の人生を滅茶苦茶にしたんやぞ!!!!!!!!」 って、自分で招いた気もするが (言うたりな
みっともないぐらいにキレる…ダメっぷりも匠のキタムラです (笑
恵利にとっては自分の真心 (※常人には受け入れ難いですが) 全否定されたワケで、異様な程冷静に茂を見つめる

恵利が去って、平穏になった忍山に、若くて可愛い女の子が働きたいと志願してくる
お客も大喜び…が・彼女は15歳だった
チンピラ風の男が恐喝電話を掛けて来て、交渉に向かうナカさん
ナカさんの気迫に押されたチンピラ、ナカさんを刺す…帰路・息絶えるナカさん
報復にチンピラでミンチ作っちゃう男衆には総毛だった
温かい繋がりのディープな一面、ここまで出来ないとそういう商売で独立独歩は守れねぇよな

ナカさんを失った忍山に一美が戻ってくる
またダンナがムショに入って金に困っとんて
裏切りを忘れたワケじゃない、呼び出しに不機嫌顔で出向く茂・でも、結局連れ帰るダメっぷり
ま・勝てるワケねぇの解ってたけどNE (爆

そこで可愛そうなのは巨漢チャン
みなまで言わずとも状況察知 「たまには逢ってね」 部屋を2人に明け渡す
ナカさんが死んで経営に困ってた茂を支えたのは彼女、事務方の仕事もこなしてたのに…
切ねェ (泣

ナカさんの仇討ちを決意する茂、一美の 「そんなコトするなら別れる」 も聞かなかった
珍しく男だ、そういうトコも無いとタダのオンナに弱いダメ男で終わってしまう
いいぞッ!茂ッ
って・茂は報復ミンチ制作に入れてもらえてなかった、チンピラが処分されたのは知らなかったんだろな
そういうトコが茂(ぁ゛

アタリを付けたアパートに包丁持って乗り込むも、居たのは恵利!?!?!?

事件の糸を裏で引いてたのは恵利だった
焼き鳥串で舌をグサグサ流血さして 「茂が好きや!好きや!好きや!好きや!」 叫ぶ
「もういいよ!」 抱きしるも、包丁でブッスリ刺されてみる
ぇえぇぇええぇえええええ~
脇腹から流血のまま、恵利にされるがままベドイン
いや待て!死ぬって!!!!!
彼女の愛はある意味究極、そのまま茂の指を詰めたり (怖
逃れられない状況に追い込んで、叶った独占に恍惚する
それでも逆らわない茂
逆らえないと片付けてしまえばそれまでですが、ヤツのことだ 「一緒に居たげた」 んだろなぁ

どれくらい後なのか?茂生きてたよ
フツーに忍山で働いてる、ちょっとイッパシになった空気を漂わせて
巨漢チャンも居るし (笑
こうやって彼はナカさんみたいに成るんだろな
ある意味ファンタジーな忍山、代々守られてひっそり続いていくんだろな

何がどうって明確なモノは無いけど、ユルさがイイ映画やった
たまにはこういうのもオモロイなぁ・と

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コメント

おっつです!そうですか、これ観ましたか。
観ないかなぁと思ってたけど、よかった。
これは、意外とわたしも好きなんです。

エロっぽいシーンもさほどなく…。
全編に、エロ・エグ臭はまったり漂ってたりしますが、
それは、あの色、設定、音楽であって、
ストーリーは、ぶちゃけダメ男の一生ですよね(言い過ぎ;)

でも、このストーリーは「ある」と思いました。
そこいらへんにいる風俗のおっちゃんのストーリーは、似てるパターンありますよ。
たくさん。

それを、こんな風に描けるのも素材よいからでしょう。
望月監督は、北村一輝の使いどころ、知ってますよね。
メジャーな商業映画とはまた違う、北村一輝の才能という血肉をグッチャリ抉って、一番
綺麗な部分を、しっかり抉りだしますよね。

…ってなにイッテンダ?!

CSでやったんですよね?
それ気がつかずに、その数日前に久々に観た
ところでした。この映画に関しては、かなり長々、自分のところでもれびゅってるんで、
きっと、私もコレ好きなんだと思います。

良かったら読んでみてね♪

投稿: かりん | 2007年10月 9日 (火) 12時35分

かりんサマ☆オッツです!!!!!

ね、僕にしたら以外でしょう(笑
ホントは【きょうの~】を観る順番やったんですが、友達が持って行ってしもて
さて・どうしょう思ったら【弱虫】同様手つかずの望月DVDが(笑
です・です、ちょうどCS時宗局でOA予定やし、共通トークが広がるかも?期待もあったりで

>ストーリーは、ぶっちゃけダメ男の一生
イエスッ!!!!!その通りッ(((爆
寄って集って言いますよ(笑

意外やオモロかったです
アンダーグラウンドな世界を、センセーショナル狙いに描くでなし、人のダメさが生む、おかしみだったり優しさ、しょうがなさをコツコツ描いてて…それって人が居れば何処にだってあり得ることなんでしょうね
作り手が登場人物を道具でなしに、愛しさを持って相対してる気がして、好きです
それらコミカルな演出にくるまれて、鼻につかないし

と・まぁアクソンバカ@ヲレが柄にも無いコトを想った次第です(汗
決して悪いモノを食べたワケではありません

また、カズキ殿のハマりっぷりったら
ホント・俳優一番搾りですよ(笑
作品を取るか?収益を取るか?
悲しいけど、現実・相容れないモノはあるんですよね
大衆向けは易しくて面白いですが、大味でもあって、時に勿体無く思うことも
こういう映画にも、定期的にお出ましんなった方がェエなぁ思いました

ありがとうございます!
是非・拝読さしてください!

投稿: 影千代 | 2007年10月 9日 (火) 17時20分

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