死ぬまで★4発
【死ぬまで★3発】 のつづきです
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崖の上・布に覆われた 「背の高い装置」 は 「電話BOX」 だった
其処からシミズ宅に電話をするコースケ
一方的に切られ、呼び出し音を鳴らし続ける
其処へ脚を引きずるドイがやってくる
飛び降りても折れない脚・誰も自分が見えない…霊になったコトを自覚しつつ孤独に塞ぐ
「ちゃんとオレの骨が欲しい…」
「あ…」 諦めてBOXから出たコースケにはドイが見えた
眼前で刺し殺された人間・凶器は自分のナイフ…思わず距離を置き、そっと去ろうとする
「あ・待て!おい!」 呼び止められ、思わず振り向く
「コレ・忘れてるよ、あ・可愛い♪可愛い♪」 何故かBOXにはフタバの紙袋に入っていた 「抱き人形」
コースケの忘れ物と思ったドイ・にこやかに差し出す
「あ・あげるよソレ」 脅え、早々に別れたい様子
「え?オレに?イイヤツだな~」 話せる人が現れ嬉しいドイは、テンソン↑↑↑
コースケを気に入って 「友達になってくれない?」 「え・いいよ」
屈託の無いドイに気を許すコースケ
が・ドイの胸、丁度刺された箇所に「赤い花」が咲いているコトに気付く(ドイには見えない)
その根っ子をムリに見ようとしつこくするもんだから、ドイに拒まれ・泣き出す
「だって!根っこを見なくちゃ、どうして咲いてるのか解らないじゃないか!オレは解りたいんだよ!」
「大体・解らないコトが多すぎるからさ…ドイ君・君は死んでるんだよ」
「いや・死ぬのはいいよ、誰だって死ぬんだからさ、でもその花は何だい!?!?!?オレは黙ってて欲しいよ!解らないコトを解ろうとして騒ぎ立てるのだけはやめて欲しいよ!」
「てゆか・今のアンタがそうじゃないの?」
「ドイ君!!!!!君・今イイこと言ったね!素晴らしいよ!ドイ君!」 機嫌を損ねたドイの肩を叩く
「崖っぷちで死んでく人間を黙って見てないで 「助ける」 コトは 「解らないコトを解ろうとして騒ぎ立てる」 のと一緒だよね!!!!!」 悟りを得た様な興奮状態
「見ろよ!ドイ君!落ち葉が金色だ!」 ハチキレ笑顔で、落ち葉をすくい上げる
仲良くなった2人は落葉を掛け合う 「鬼ごっこ」 に興じる
が・電話BOXにミヤマの姿を見つけたドイ 「パトリシア!!!!!」
ドアを叩いても、呼びかけても彼女は無言でうなだれたまま
「パトリシアァァアアァ」 彼女には自分が見えない・泣き崩れるドイ
死者であることを忘れ、打ち解けたコースケも、ドイの心情を想い・うなだれる
シミズ宅を後にしたフタバ・新聞を読みながら歩いてきた
突風で新聞が顔に張り付き、目隠し
はぎ取ろうとするでなく、ただ前に手を伸ばし方向を手探りする・ド天然w
「逆を向け!!!!!」 広場に一人残っていたコースケが、アドバイス
「誰が何を言ってるの!?!?!?!?」 「いいから逆を向け!!!!!」
振り返ると、アッサリ顔から離れ・新聞は飛んでいった
「フッ…礼を言うわ」 スカして歩み去るw
「ちょ・ちょっと!おい!」 呼び止めるコースケを遮る様に・また突風が
「ァアアァアアァアアァァァァァ!!!!!!」 オマヌケな悲鳴と共に 「目隠し状態のシミズ」 登場
「シミズさん!逆です!逆を向いてください!!!!!!」
フタバの時は 「気付けバカ」 ぐらいのイキヲイやったのに、シミズにはこの態度w
新聞から解放され、メゴイ笑顔 「はぁ~一時はどうなることかと思った」 大袈裟w
「あの女…確か」 先ほどの女・フタバが 「自殺客」 と覚えていたコースケ
構わずフタバを追って行こうとするシミズに 「ちょっと待ってください!」 真剣な声
「まさか…電話した時・あの女、部屋に居たんじゃ!?!?!?」 嫉妬か(違
「どうしてですか!?!?!?あの女、崖っぷちまでって…それに電話・あんな切り方!オレはその事を問題にしているんですよ!!!!!」
自殺者を死なせない…自分の理想から外れた上に、話を聞いてくれないシミズに苛立つ
「どんな切り方だった?」 フタバの去った方を見ながら生返事
「貴方!聞こうとしなかったでしょう!?!?!?だから、オレは何かあると思ったんだ!あの女のせいなら理由が知りたい」
「アンタ・どうしてそうやって俺をつけまわす?」 ナナメ立ちで・いぶかしそうに
「どうして?オレの話を聞こうとしないからでしょう!?!?!?」
「どうして聞く必要がある?」 方頬を上げ 「オトナ笑い」 を浮かべる
「解り合える人間は解り合う必要があるんですよ」 腰を下ろし説得モード
「え?」 「言ってください・どーして助けたんですかッ!?」 浮気でも問い詰める様な調子でw
「いや・その前に、解り合えるってそれは、アンタと俺ってことか?」
「トーゼンでしょう!」
「俺はアンタのことなんて知らないし、アンタも俺のコトは知らないだろう?」
「知ってますよ!!!!!貴方のコトはァ!!!!!」
「俺の何を知ってる?」 コースケの苛立ちに動じないシミズ
「ぁあ!もぅ!また始めっからか!」 「いいよ・途中からで」 シラっとしたシミズに客席・爆
「オレはね、大丈夫ですよ!」 「途中過ぎるだろ?」 唐突なコースケと、速攻ツッコミに客席・爆
「オレ・今迄自分のコトを 「机上の殺人者」 って呼んでたんですよ」
一段高いトコに腰を降ろし、地べたに座るコースケと向かい合うシミズ
脚を投げ出し、後ろ肘で上体を支え、リラックスモード 「オモロイ見物」 でもするかの様に
「コンプレックスだったワケですよ、実際は殺人なんてやったコトないし」
「けどね、もう・大丈夫!オレね、殺人やりました!!!!!」 身を乗り出し・笑顔
「え?」 「つまり・シミズさんクラスまでステップアップしたってコトですよ!!!!!」 どういうw
「殺人?何だそれ?」 「究極のヒューマニズムとでも言っておきましょうか?ついさっき・殺したヤツと友達になりました」
「面白いヤツだな?(微笑」 「でしょ!?!?!?」 「何故逃げない?」
「逃げる?殺人を犯したからですか?そんなコト言ったらシミズさんも」
「俺は殺人なんか犯しちゃいない」 「オレもそう言いますよ!」
「言っただろ、人を殺したって?」
「シミズさん用の言葉ですよ!ソッチの方が解り易いから!で・世間の人間には言ってやるんですよ!「オレは殺人なんか犯してない!!!!!」 ってね!へへへ」
「震えてるんじゃないのか?」 意地悪な笑み
「ハハハハハ!冗談でしょう!?!?!?シミズさんとこんな話が出来るから血の巡りが早いのかも知れない」 ホントは殺人者になるのが怖いのでは?
「やだな…なんか言ってくださいよ」 やぱ・脅えてる
「アンタ・親父さんのコト何か言ってたな、その後どうなんだ?親父さんとは?」
「そんな話ですか」 機嫌をそこね、舞台前方・下手に歩み出すコースケ
「俺もまるっきり知らない人間じゃないしな」 立ち上がり、ゆっくり後に続く
「どうだ?一緒に組んで 「アンタの親父さんを殺す計画」 ってのは?」 邪気の無い笑みを浮かべ、コースケの顔を覗き込む
「アンタが一緒だと俺も心強いぞ、崖っぷちに連れてくんだよ、アンタの協力があれば何とかなるだろ」 旅行計画でもするかのテンソン
「崖まで行ったら・後は俺に任せればいい (微笑」
「もう親父に関わりたくないんです」 顔を逸らし、座り込むコースケ
「馬鹿言うなよ、登山ナイフ見せて俺に何て言った!?それこそステップアップじゃないのか?」 更に身を寄せて
「ちょっと待ってください!貴方は話を逸らしてる」 立ち上がり、舞台センターへ移動
「アナタは親父が貴方を悪く言うのを良しとしてる!親父だけじゃない町中の奴等が!だから殺す理由が無い!」
「無いかな?」 「ありませんよ!!!!!」
「でも・アンタにはある、アンタの期待に応えたいんだよ、嬉しくて震えてるなんて言われたら・俺もそれぐらいの男気出さないワケいかないだろ」 笑顔;
座り込み押し黙るコースケの傍へ 「どうした?まだ震えてるのか?」 優しく肩を抱く
コースケの本意を察知し 「弄びモード」 突入に見えますw
「助けたんでしょう!あの女を!!!!!」 追い込まれ、有利な展開に変えようとする
「助けたらどうなんだよ?」 「そんなの…ただの人間じゃないか!!!!!」 苛立たしげに上手へ
「ただの人間?」 「まるで・より良い町づくりの会だ!」
「じゃ・いっそ現実的な話になりゃしねぇか?2人でアンタの親父を殺す計画がさ」
自分が人助けをしたことにすれば、警戒が薄れ実行し易くなると
「だから話を逸らしてるって言うんだ!女を助けたコトが恥ずかしいから誤魔化そうとしてるんだ!!!!!」 背を向け吐き捨てる
穏やかな口調が一転 「俺が何時言った?あの女を助けたって?え?」 静かなれど有無を言わせない調子に
コースケのアゴに手をかけ、目を逸らさせない
脅えるコースケのアゴから胸まで、なぞる様に優しく指を滑らせ、満足気な笑みを浮かべる
指が胸まで達すると、突然突き飛ばす 「言っとくが俺は一度も人を殺したことなんかありゃしねぇぞ」
やりかえせず、されるまま身をねじる様に上体を崩すコースケ
無防備の背中を撫でながら 「勝手に死ぬ人間を見てただけだ」 優しい口調に、ほぼ「893の交渉術」ですねw
「勝手に死ぬ気を無くした人間が居たら、俺が助けた助けたコトにはなんねぇだろ?」
「だから言ってんだよ、どうせ殺してると思われてんなら、ここらで一人ぐらい殺したっていいだろうって」
「でも・それは俺が殺したんじゃない、死にたがってる人間が勝手に死ぬ様に(微笑」
「だからさ、今はあの女を俺が助けたってコトにしといてくれよ」 ポンポンと背を叩く
「ふふっ…アンタ誰殺した?教えてくれよ?」 シミズの問いに立ち上がり怒鳴る
「信じてないんだろ?オレの言ったこと…オレは本当に殺したんだ!!!!! 見たろ?あのナイフで!殺したってオレは変わらない!自覚的だから!」
「コースケ!飲みに行こうぜ、ただの人間の相手なんかしてるコトないさ」
「どうした?」 「やぁ~ドイ君~(笑顔」
コースケにしか見えない&聴こえないドイ・走り去るコースケに怪訝そうなシミズ
「あ・50円玉みっけ」 ふと足元に目を遣り、小銭を見つけ、嬉しそうにポケットへ
絶妙のタイミングで戻ってくるフタバ
「落ちてたんだよ!!!!!!」 物凄い怒鳴るw
「???」 「何時から居た?」 「たった今」 「じゃあ・落ちてなかった」 「何が?」
「落ちてなかったんだから何がって質問は無意味だろ」 「何も落ちてなかったって言いたいワケね」
「これ、間違って私のバックに入れてしまったの、お姉さん夫婦からの手紙ね」 茶封筒を差し出す
封筒に表情が変わるシミズ
「あ・しまった 「中身は読んでないわよ」 って言うつもりだったのに、お姉さん夫婦なんて言ったら読んだと思われてしまう;」 客席・爆
「読んでないのにお姉さん夫婦からと解った自然な理由を考えなくちゃ」 客席・爆
「聞いたよ、アンタが葛飾区で何をやってきたのか…嫌でも聞かされるからさ 「こういう女だ」 って写真見せられてさ、胸ぐら掴まれて」
「そりゃ悪かったわね」 「エライ迷惑だ 「ねこいらず」 が入ってるのか?そのバッグに」
「もう無いの、使いきってしまったわ」 カバンの中を探り始める
「今は体にとってもいいタバコを探してるのよ、アタシ・確かめてないのよ、男が死んだかどうか、ウイスキーに入れてそのまま出てきてしまったから」
「死んだらしいよ、男だけじゃない、食卓の脇ではアンタの母親が引っくり返ってた」
「そう・そこで使いきってしまったの」
「まぁいいや…」 「何が?」 「解らん!」 「解らんって…」 「あったのか?」 「何が?」
「タバコだよ!あったか心配してやってんのに途中で忘れるからイライラすんだよ!」
ヒートアップ応酬か思いきや、腰を降ろし映画 【シェーン】 のアラスジを語りだすフタバ
「何の話だ?」 「シェーンよ」
シェーンに憧れるも夫に 「私を捕まえていて」 願う妻の心情をメインに語るフタバ
その話を受けて、自分が見かけた男の子の話を返すシミズ
風になびく垂れ幕に惹かれ、母の手を離すも偶然歩いてたシミズにぶつかり、母の手に引き返す少年
「憧れに踏み出せない者」 の話を交わすことで通い合うモノが生まれたのか、音楽が始まりダンスへ
『♪ ぬれた黒髪 パトリシア 長いまつげのパトリシア』 (1番のみ)
フタバ主導のパントマイム的なダンス・彼女の動きをシミズが遅れて繰り返す
「崖っぷちへ?」 「仕事だから」 その場で別れる2人
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